『私を幸せにする起業』芳子ビューエル著を読んで気づいた、30代女性が一歩踏み出すための起業マインド
あなたは今、「起業したいけど私には無理かも」と思っていませんか?
日曜日の夜、明日の仕事を考えながらスマホをぼんやり眺めて、同世代の女性が自由に働いている姿を見ては、胸がズキっとする。そんな経験、ありませんか?
「私には特別なスキルも実績もない」「失敗したらどうしよう」「もう30代だから遅いのかも……」
わたしも、かつてまったく同じ言葉が頭の中をぐるぐると回っていました。起業を意識しながらも、情報収集だけで満足して、気づいたら何も変わっていない。そのループをずっと繰り返していた時期があります。
そんなわたしが、ある一冊の本と出会ったことで、大きな気づきを得ました。それが、芳子ビューエルさんの著書『私を幸せにする起業 会社を30年続けた女性経営者があなたに贈る起業家人生を軌道に乗せるための経験則』です。
今日の記事では、この本の内容を通じて、わたし自身の体験も交えながら、「起業に憧れているけれど一歩が踏み出せない」というあなたに届けたいことをお伝えしていきます。
芳子ビューエルさんとはどんな人?
まず、著者である芳子ビューエルさんについて少し触れておきますね。
芳子ビューエルさんは、日本とドイツのハーフとして生まれ、国際的なビジネスの場で30年以上にわたって会社を経営してきた女性経営者です。日本語と英語、ドイツ語を操り、多文化の視点からビジネスを見つめてきた方。その経験の深さは、本を読み始めると自然と伝わってきます。
「30年続けた」という言葉に、最初は少し遠い存在のように感じた方もいるかもしれません。わたし自身も正直、最初は「すごい人の話は、私には関係ないかも」という気持ちが少しありました。
でも読み進めるうちに、その感覚はすっかり変わりました。彼女の言葉には、華々しい成功談ではなく、試行錯誤の現実と、それでも前に進んできた女性としての誠実さが滲んでいるんです。
この本が教えてくれた「起業の本質」とは
この本のタイトルにある「私を幸せにする起業」という言葉、最初に見たとき、あなたはどう感じましたか?
わたしは正直、「幸せになるための起業って、どういうこと?」と思いました。起業といえば、収益化・マーケティング・集客……そういった言葉が先に浮かぶ方が多いと思います。でもこの本は、そのずっと手前にある「なぜ起業するのか」という根っこの部分から丁寧に問いかけてくれています。
芳子ビューエルさんが30年の経験を通じて伝えているのは、「外側の成功よりも、内側の充実が起業を長続きさせる」という視点です。これはわたしがずっと大切にしてきた「内側を整えれば、外側はついてくる」という考え方とも深く重なっていて、読んでいて何度もうなずきました。
起業は、スキルや資金があれば成功するわけではありません。どれだけ外側の条件を整えても、自分自身の「なぜ」「何のために」という軸がブレていると、長く続けることが難しくなります。逆に言えば、その軸さえしっかりしていれば、スキルや資金は後からでも整えられるとわたしは思っています。
「会社を30年続けた」という経験則が持つリアルな重み
ビジネス書や起業本は世の中にたくさんあります。でも、30年間会社を継続してきた女性経営者が書いた本、というのはそう多くありません。
中小企業庁のデータによると、起業後3年以内に廃業する割合はおよそ30〜40%とも言われています。つまり、起業した人の3人に1人以上が、3年以内に事業をたたんでいる可能性があるということ。その現実の中で、30年続けてきたということは、単なる運や才能ではなく、継続のための「経験則」が確かにあるということです。
芳子ビューエルさんの言葉は、その経験から生まれたもの。だから、机上の論理ではなく、現場で磨かれたリアルな知恵として受け取ることができます。
みのりの読者さんの中にも、「これといった実績がない自分が、なぜ人にお金を払ってもらえるのかわからない」と感じている方がいるかもしれません。でも、誰だって最初から実績があったわけではありません。芳子ビューエルさんも、30年前には「はじめての一歩」があったはずです。
わたし自身の経験と、この本が重なった瞬間
この本を読んで、わたしが一番心を動かされたのは、「失敗や迷いを隠さない誠実さ」でした。
わたし自身、起業前に副業で大きく失敗した時期があります。自信をなくして、自分には何もないと感じていた時期。スピリチュアルや本との出会いが、わたしの再起のきっかけになりましたが、それも一朝一夕ではありませんでした。
芳子ビューエルさんの本にも、うまくいかなかった時期や判断を誤ったエピソードが正直に書かれています。その正直さが、「この人の言葉は信頼できる」という感覚をつくってくれるんですよね。
成功した結果だけを見せられると、「私とは条件が違う」と感じてしまいがちです。でも、失敗や迷いの過程を含めてさらけ出してくれる人の言葉は、読んでいて「私にも関係ある話だ」と感じられます。あなたもきっと、そう思えると思います。
「自分らしい起業」を見つけるために必要な3つの視点
この本と、わたし自身の15年の起業経験を合わせて感じた「自分らしい起業を見つけるために大切なこと」を3つにまとめてみました。
①「なぜ起業するのか」を言語化する
起業の動機が「会社が嫌だから」「副業で稼ぎたいから」という外側からの逃避動機だと、最初の壁でつまずきやすくなります。もちろんそのきっかけ自体は悪くありません。でも、そこからもう一歩深めて、「どんな価値を誰に届けたいのか」を言語化することが、長く続けるための土台になります。
芳子ビューエルさんも、単なる「稼ぎたい」から始まったのではなく、自分が信じる価値を届けることへの信念が起業の軸にあったことが本から伝わってきます。
②「完璧な準備」を待たない
「もう少し準備できたら」「スキルが身についたら」「お金が貯まったら」……これは、起業を考える方の多くが陥りがちな思考パターンです。わたしも昔、このループにはまっていました。
実は、起業の初期費用は10万円以下からスタートできるケースも少なくありません(もちろん業種や形態によって異なりますが)。完璧な準備を待つことよりも、小さく始めて実際に動きながら学ぶ方が、圧倒的に成長が早いとわたしは感じています。
芳子ビューエルさんの経験則も、この「動きながら磨く」というリアルな姿勢に支えられているように感じました。
③「内側の状態」を整えることを後回しにしない
これはわたしが一番大切にしていることでもあります。ビジネスの知識やスキルを身につけることと同じくらい、自分の内側の状態、つまりマインドや感情、自己肯定感を整えることはとても重要です。
恐怖や不安から行動すると、判断がブレやすくなります。「失敗したらどうしよう」という恐怖ベースの行動は、エネルギーを消耗しやすく、長続きしません。一方で、「自分の価値を信じて、喜びから行動する」という状態をつくれると、同じ行動でも結果が変わってくることをわたしは何度も体験してきました。
大丈夫ですよ、あなたにはもう力があります。ただ、その力を引き出すための「内側の土台」を整えることが、最初のステップかもしれません。
この本をおすすめしたい人・そうでない人
どんな本にも、「自分に合う・合わない」があります。正直にお伝えしますね。
この本が特に響くと感じるのは、こんな方です。
- 起業を意識しているけれど、何から始めればいいかわからない方
- 方法論よりも「なぜ起業するのか」という根本から問い直したい方
- 実際に長く事業を続けてきた女性経営者の経験則から学びたい方
- ビジネス書が難しく感じていて、もう少し読みやすいものを探している方
一方で、具体的な集客方法やマーケティング戦略をすぐに知りたい方には、少し物足りなく感じるかもしれません。この本はどちらかというと「思想・マインド・姿勢」に重きを置いた内容なので、テクニック先行の方には別の本と組み合わせることをおすすめします。
読書を「行動」につなげるために
ここで一つ、正直にお伝えしたいことがあります。
本を読むことは、自己成長の大切な一歩です。でも、読んで満足してしまうと、何も変わりません。わたし自身、1000冊以上の本を読んできましたが、その中で一番成長できたのは「読んだ後に何か一つでも実践した」ときでした。
芳子ビューエルさんの本にも、きっとあなたにとって「これをやってみよう」と思える何かが見つかるはずです。その一つを、本を閉じた後に実際に試してみてください。
たとえば、こんな小さな行動から始めてみましょう。
- 自分が「なぜ起業したいのか」を、誰かに見せるためではなく自分のためだけにノートに書き出してみる
- 「自分が提供できる価値」を3つだけ書き出してみる(完璧でなくていい)
- 信頼できる女性起業家の発信を一人フォローして、毎朝5分だけ読む習慣をつける
どれも、今日からできることです。大げさな準備は必要ありません。
あなたへの問いかけ
最後に、一つだけ問いかけさせてください。
「もし起業が成功したとしたら、あなたは誰に一番最初に報告したいですか?」
その人の顔が浮かんだなら、それがあなたの起業の原動力の一つになりえます。稼ぎたいとか、有名になりたいとか、そういった動機も否定しません。でも、「あの人に喜ばせたい」「あの人を安心させたい」という感情は、しんどいときに自分を動かしてくれる大切なエネルギーになります。
わたしも、ゼロからの再スタートをしたとき、母親の顔が浮かんでいました。その気持ちが、諦めずに続ける力になったことを、今でも鮮明に覚えています。
まとめ:「内側の幸せ」から始まる起業が、長く続く
芳子ビューエルさんの『私を幸せにする起業』は、単なるビジネス書ではありません。30年間、女性経営者として走り続けてきた人の「生き方の哲学」が詰まった一冊です。
技術やノウハウよりも先に、「自分が幸せであること」を起業の中心に置くという考え方。これはわたしが15年の起業生活を通じて、心から共感できる視点です。
あなたの人生は、あなたが一番の主人公です。
誰かに言われた通りではなく、あなた自身の声に耳を傾けながら、自分らしい起業の一歩を踏み出してほしいとわたしは思っています。
大丈夫、あなたにはもう全部ある。あとは、その力に気づいて動き出すだけです。
この本を読んで、何か一つでも「やってみよう」と感じることがあれば、まずそこから始めてみてください。それが、あなたの起業家人生の最初の小さな一歩になるはずです。
内側を整えれば、外側はついてきます。焦らなくていい。でも、動き出すのは今日がいい。そう、わたしは思っています。
